2013-01-01から1年間の記事一覧

花と風

華々しく散る花に かえる土はある華々しく散らせる風に かえる空はない

かくれんぼ

もういいかい まあだだよ夕暮れの公園で 僕は独り言のように呟いた探すとも 隠れるとも 違うんだただ 見えるものに蓋をして 見えざるものに手を伸ばすもういいかい まあだだよもういいかい もういいよ

衝動

生まれてきた意味を 問うよりも 死にゆく意味を 問うよりも やることがある それは何かと問うよりも 走り出したい衝動がある そこに意味などない

もう春だというのに

もう春だというのに 着ていく服がないのですもう春だというのに 起きる朝がないのです遠くで息吹を聞きながら 遠くで息吹を聞きながら もう春だというのに 駆け出す靴がないのですもう春だというのに 開ける扉がないのです遠くで息吹を聞きながら 遠くで息吹…

輪廻の花々

無数の小さな蕾が ひらひらと舞う月夜に踊る 輪廻の花々誰の地に 根ざそうとも 美しく咲け

朝日

水面に映る 逆さのわたしに問いかけた どうすりゃいいんだと石を投げた 歪んだ 波を打ち それでも 消えてはくれぬわたしは わたしだと 目覚める時 朝日は昇る

飛び立つ女

女の横顔は どことなく寂しげでそれが定めというには あまりにも美しすぎる輝きで羽をたたんで飛び立った

悲しみも虚しさも 忘れてしまいました こんな雨の降る夜は 多少の疼きはありますが ちゃんとご飯は喉を通ります喜びも悦びも 忘れてしまいました こんな風の吹く夜は 多少の蠢きはありますが ちゃんと睡魔がやってきます汗で黄ばんだ万年床 かび臭い部屋の真…

鈍色のキャンパス

飛びたい空がない こんなにも羽ばたきたのに 空はこんなに広がっているのに走りたい地がない こんなにも駆け抜けたいのに 地はどこまでも広がっているのに描けない空 描けない地 心に 閉じこもったまま 鈍色のキャンパスを 睨む日々

顔上げて

顔上げて どんなに不甲斐ない朝でも 顔上げて どんなに情けない夜でも 顔上げて どんなに行き場がない日々でも時は止まってくれない 時は待ってはくれない顔上げて 帆をあげて 見据えて 歩をいざ出さん

放つ

どれだけ 伝えることができるか それはきっと どれだけ 真摯に向き合えるかだどれだけ 届けることができるか それはきっと どれだけ 情熱を内に秘めるかだ冷静に地を感じ掴み 全体重を後ろにかけ 放つ 放て 放ちまくれ******************…

負けないために

勝負だからこそ 挑むからこそ 倒し合いだからこそ勝者があり 敗者があるだが 誰ひとり 負けていない熱が天を突き破り 真っ白い光に照らされたグランドだからこそ わたしも 勝負し 挑み 倒しにいかなければ負けないために *****************…

おぼろ月

枯渇した泉 ひび割れた地底に腰を下ろし 見上げれば春の夜に 幽閉されたおぼろ月掘れども掘れども 答えはなく 湧き出すことはないされどもされども わたしを照らす おぼろ月の柔らかさ**********************************…

流転

右手にトクトクと小さな鼓動は鳴り止まないがもはや私は息をするだけの血がなかった流転の森で螺旋の夢が蜃気楼のようにいつまでも揺れていた****************************************************

求心の矢

追う探す求める矢の先に対峙するのはいつでも私でありたい****************************************************

蜘蛛

壊れた網の目の巣 蜘蛛は 一本の糸に しがみついて ぶら下がってる 風に吹かれ 今にも落ちそうだだが 違うんだ しがみついて よじ上ってるんだ蘇らせるために 蘇るために****************************************…

わたしが変わらなきゃ なにも変わらないだが わたしが変わっても なにも求めないあなたにわたしと あなたは 一心同体鏡の前で深呼吸さぁいこう ****************************************************

春の風

春の風は 真っ白いテープを運んできます 胸元にそっと舞い降りて ゴールテープとなるのです春の風は 真っ白いテープを運んできます 足元にそっと舞い降りて スタートラインとなるのです*********************************…

灯台

お前が光らなきゃ 魂は迷子になっちまうお前が登らなきゃ 魂は迷子になっちまう灯台をぶっ立てろ 地球の裏側に届くように 地中深く 突き抜けろ灯台をぶっ立てろ 地球の反対側に届くように 天高く 放て**************************…

紙一重

大きく振りかぶり ブッタ切る背負いと気負いは 紙一重****************************************************

ゆらりゆらりと立ち昇り 天井で窮屈そうに タバコの煙は転がっている襖一枚隔てた向こう側 微かな寝息が聞こえる襖を開けてしまったら すべてが幻になりそうで 衝動を酒と一緒に飲み込んだ今はただ 眠ろう やがて 春の風は吹く**************…

それは球体ですそれはまだら模様ですツンと鼻をさす柑橘ですズンと舌をさす柑橘ですこの手に握っているものは 愛のなのでしょうか愛に命があるのなら 燃えて灰になるのでしょうか愛に定めがあるのなら 燃えて炭になるのでしょうか愛は誰のため 愛は誰のもの…

途方もない憧れは 煌めきがあるが 靄が晴れれば汗にまみれてる真っ白なシャツを着て なに言ってやがんだできることやるしかねんだ求めるから 離れていくんだありがとう。は付いてくる 汗の後ろを*****************************…

崖っぷち

崖っぷちに 立っている いや違う よじ登ってる 崖っぷちを****************************************************ライブ映像はこちら http://d.hatena.ne.jp/tomikenssw/20130108/1357661474

黄金色の空

日は暮れて何一つ止まってくれず日は昇り何一つ止めることができず 掃き溜めの鶴はどこにいるのだろうか黄金色の空に花畑のカラスが鳴いている****************************************************ラ…

寄生虫

よりかかり もたれかかり 吸い尽くすことでしか 生きながらえない寄生虫が 腹の中で ウニャウニャと口を動かし 繁殖の糸を伸ばして 待ち構えている生きろ 自分の足で毒よりも恐ろしい言葉 なによりの特効薬************************…

欲望という重りは 薄い下地を突き破る 片足がズブリ 抗いようのない性あぶくは地獄の一丁目 冷たい沼は淫靡に手招いている****************************************************ライブ映像はこちら ht…

ノート

書き殴っては消し 消してはまた書き殴った 鉛筆の線が残り しわくちゃになり 消し損なって黒くなったノート いっそのこと破ってしまえいいけれど めくってしまえばよいけれどこのページに残したいんだ 先に行くために*******************…

オレンジ色の窓

故郷に向かう汽車の中滲む痛みが心臓をチクリと刺す背中に東京長いトンネルを抜けて飛び込んできたのはオレンジ色の窓俺は静かに荷物を下ろした****************************************************…

覚悟がなきゃ 開かない扉がある勇気がなきゃ 開かない扉がある愛がなきゃ 開かない扉があるそして もし扉を開けることができたなら そこから始まる 一進一退 覚悟がなきゃ 閉められない扉がある勇気がなきゃ 閉められない扉がある愛がなきゃ 閉められない扉…